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アユサワ時計店
手前は頭を掻く事しきり。
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一日を一生のごとく大事に生きよ「一日暮らし」とは
臨済宗中興の祖とされる道鏡恵瑞の言辞でありますが、
覚者はいともなげに申されますが、
なかなか言うは易しで、いざそのように思えども、
凡人はものの5分もあれば水泡に帰してしまいます。

軟骨肉腫という病苦に冒されて早世した大島みちこさんの三日間は、
その著作「愛と死を見つめて」からうかがうと、

「健康な日を三日ください」
「一日目、私はふるさとへ帰って、おじいちゃんの肩を叩きます」
「二日目、私はあなたのところに飛んでゆきたいの」
「三日目、私は一人ぼっちで思い出と遊びます。
そして、静かに一日が過ぎたら、
三日間の健康ありがとうといって永遠の眠りにつくでしょう」
三日間の健康ありがとうですか、なんとも辛いものです。

これは、
二十歳で鉄道自殺をした高野悦子さんになると
「一日目、私の醜さと美しさ、あらゆるものをアルコールで溶かし去り、
ただあなたの安らかな寝息のそばで眠る」
「二日目、喫茶店で音楽を聞きたい、あなたの好きなクラシックと
私の好きなジャズ、煙草のかぼそい、むなしい煙のゆらめきを眺めながら、

そして、その夜はあなたと安宿におちつき、静かに狂おしく、
あなたの突起物から流れ出るどろどろの粘液を、
私のあらゆる部分になすりつけよう」

「三日目、私は原始の森にある淵を探しに出かけよう。
そこに小船を浮かべて静かに眠るため」

ポッカリ月が出ていたら、船を浮かべて出かけましょう・・・
中原中也の一説が重なりを見せます。
大島みち子さん、高野悦子さん、おなじような年代でも
明度も彩度もくっきりと違いを見せますが一日一日の重さは同じように
感じられます。
それにつけても、だらしがなく怠惰な日々を過ごす手前は頭を掻く事しきり。

(参考資料・愛と死を見つめて・大島みち子)
(二十歳のエチュード・高野悦子)
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