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アユサワ時計店
ファザー・コンプレックス
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主人の体調が思わしくなく、それに引きずられてと、
言う事でもないのだろうが、パソコンも言う事を聞かなくなってきた。
立ち上がりはするものの、すぐにもピーと言う警告音が
箱の中から鳴りひびき画面が真っ暗になる。
これの繰り返しであったのだが、パソコンのほうは、
なんとかなだめすかして落ち着きをみた。

一方ご主人様はというと、リセットも出来ず、相も変わらず
「体調不良」の四文字が、おんぶお化けのように取り付き、
さしずめリブード状態となっている。
病が完治しての帰宅ではなく、
この先、茨の道を分け入ることになるだろう。

さて、私は何を隠そう、いや隠すつもりもないのだが、
いい歳をしてファザーコンプレックスを抱えている。
子どもの頃から父親が大好きであった。
父親が67歳で亡くなってから三十年も過ぎようとしているのに、
今に及んでも続き、その人間力(じんかんりょく)には
到底太刀打ちが出来ない。

彼は俳優の笠置衆に似て、温厚篤実でなにより人に優しい。
当方とは正反対の性格で家族思いで彼から人様の悪口など
聞いたことがなく、私には二人の妹がいるのだが、彼女達は
口をそろえて結婚するなら父親のような人がよいと言っていたものだ。

普通なら父親のDNAのいくばくかを受け継ぐわけなのだが
神は何を間違えたものか、子どもである私には彼の長所は
何一つ遺伝されず、数少ない短所だけが引き継がれて居る。

が、性分は兎も角として、ちかごろになって体質が
父親に似てきたと感じる事があった。
其の一つは「フケ症」になってきたのであるが、
そんなことは格別に気にも留めなかった。

ところが二ヵ月ほど前になるだろうか、
青天の霹靂と天を仰ぐかのような血痰が出た。
父親も肺を病んでおり、しわぶきの音は良く覚えている。
そして今、私は父親のように咳を繰り返し、
度々の息切れに身体を丸くしている。

藤沢周平の著作に「三屋清左衛門残日録」があるのだが、
彼は主人公に。このように言わしめている。

「衰えて死が訪れるそのときは、おのれをそれまで生かしめた
すべてのものに感謝をささげて生を終ればよい。
しかしいよいよ死ぬるそのときまでは、人間はあたえられた
命をいとおしみ、力を尽くして生きぬかねばならぬ」と・・・

なあに~人は病気で死ぬわけではない。
寿命で死ぬものだと嘯いてはいるのだが、
父親の病と同じであろうとは、なにか心安らぐものがあるのも確かな事だ。
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